戦略階層にエンジニアの役職と読むべき本を当てはめてみる
前回の記事の続きです。 katsuki.hatenablog.com
上記事の内容を一言で表すとエンジニアの成長戦略として自分の階層を把握した上で学習内容を選択することが大事 というものです。
当記事では、戦略階層ごとにエンジニアの職位をプロットし、各階層で具体的に求められる責任範囲と、学習すべき書籍について整理してみました。
戦略の階層 | 役職 | 責任範囲 | 書籍 |
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世界観 | 創業者 |
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政策 | 取締役 |
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大戦略 | CTO, VPoE, プロダクトマネージャー |
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軍事戦略 | 開発部長, 事業部長 |
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作戦 | マネージャー, テックリード, アーキテクト |
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戦術 | チームリーダー, シニアエンジニア |
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技術 | エンジニア |
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便宜上階層に当てはめる形で役職を入れてみましたが、ここまで細かく階層化されている組織は大企業くらいだと思います。スタートアップのエンジニア組織であれば、CTO, テックリード, エンジニアの3〜4階層くらいが一般的ではないでしょうか。
戦略階層の上位は3W下位は1H
会社経営における各階層における責任範囲を整理するなかで、下位がHow(どうやるか?)なのに対して上位はより抽象度の高いWhy, Where, Whatの問いに相当することに気づきました。
- 世界観はWhy(なぜやるのか?)
- 創業者の想い、目的。このレベルになると突き詰めると個人の価値観に突き当たる。
- 政策はWhere(どこへいくのか?)
- 世界観を実現するためにどの市場にいくか、会社の文化をどうするか。
- 大戦略はWhat(何をやるのか?)
- 事業として何をするのか
- 軍事戦略以下はHow(どうやるのか?)
エンジニアのキャリアパスとしての最上位
エンジニアのキャリアパスとしての最上位は政策レベルの取締役CTOになります。このレベルになると経営者として会社全体の方向性に影響をおよぼす意思決定が求められます。
その下の大戦略レベルは、会社のエンジニア組織全体に影響をおよぼす役割となります。職位的にVPoEはCTOの配下ではないかという意見もあると思いますが、役割が異なるだけであり実質的な責任範囲の抽象度的には同一階層であると考えます。
最後に
整理しといてなんですが、自分が階層の少ないスタートアップにいるせいかこんなに階層化するのは動きづらくてやりにくそうだと思いました。
とはいえ、自分の役割として何を求められているのか、何を学ぶべきかを把握するのに階層に当てはめてみるのはおすすめなので、みなさんもぜひやってみてください。