July Tech Festa 2018に参加して戦略思考などについて学んできた
インフラの祭典July Tech Festa 2018に参加してきました。
一日を通して参加しましたが、各社具体的な事例をたくさん聞けて参考になりました。また技術以外にも面白そうなテーマについて扱ったセッションが多くありとても楽しめたのでメモしておこうと思います。
組織の生産性を上げる役割「VP of Engineering」とは?
メルカリ、ハートビーツ、Gunosy3社それぞれのVPoEが、役割と責務についてパネルディスカッション。
- 3社共通なのは技術の責任はCTO、組織づくりとマネジメントの責任はVPoE。
- ただし、VPoEにどこまで任せるかについては会社によって定義が結構バラバラ。
- VPoEが組織、マネジメントに加えて事業責任まで持つとなると組織がスケールするに従ってVPoEの責任がかなり大きくなってしまうというのはありそう。
- そんな中でCTO, VPoE, VPoPを分けて運用しているというGunosyの職務分担はうまく分けてる印象だった。解釈が合ってるかはわからないけどVPoEは縦軸(組織)の責任を、VPoPはを横軸(事業)の責任を負うというのは綺麗だと思った。
少し話はそれるけどIVSのCTONightで課題についてディスカッションすると毎回といっていいほど組織やマネジメント採用の話が上がってくるのは、CTOが実質VPoE職務を兼任するという企業が多いのだと思う。
急成長するスタートアップの開発組織においてCTOの責務がどうしても大きくなってしまう問題はあるので、組織の成長に応じてVPoEを役割として立てる会社が増えてくるのは合理的な流れだなと思う。
副業で収益化を目指す!月数百円から始めるWebサービスの立ち上げから運営まで
- 収益化するためにはとにかく支出を削る。(逆説的だが)そのためには身銭を切ってどケチになる。人は自分のお金じゃないと節約できない。
- 一人で作ることが大事。その理由は「人的コストが最小で済む」「意思疎通コストがゼロ」「リソースが最小のため単機能にせざるを得ない(運用・開発コスト減)」こと。
- 「大きな問題」は解こうとしない
中でも一人で作ることが大事という話は的を射ているなと思った。普段スタートアップをやってていかに人を巻き込むかばかり考えてるせいで忘れがちだけど、どこかでみたポール・グレアムの「スタートアップは避けられる限り採用するな」という主張ってまさにこういう事だった気がする。あと、大きな問題を避ける意思決定は後述する戦略話と重なるところがありおもしろかった。
イゼルローン要塞攻略に学ぶエンジニアの戦略思考
- 戦略は戦う前の話。戦術は戦う時の話。
- どのレイヤーの話をしているのかを意識するのは重要。
- ツール(戦術)にこだわりすぎると手段の目的化が起こって上位レイヤーの大切なことを見失う。
- 個人レベルの話でいうと特定のスキルだけ発達させる(芸の絶対化というらしい)のはキャリアを考えても危険
- 技術の変化が早く、習得したスキルがあっという間にレガシーになるIT業界では特に言えること。そのため常に成長し続ける工夫をすることが大事
- その上で何を学べばいいか、上位の戦略レイヤー(世界観、目指すべき状態)からブレイクダウンさせて考えよう
(スライドより参照)
普段よく使うけど言葉として正確に理解してはいない「戦略」について考えるいい機会になった。思考のフレームワークとしても戦略学、戦略のフレームワークは改めて勉強してみたいと思った。
ソフトウェアで構築する成長し続けるインフラストラクチャとメルカリの挑戦
- 最初はさくらのVPSでリリース
- JPリリースから1年半という恐ろしい速さでUS版リリース。
- チーム、組織のスケーラビリティを高めるためにマイクロサービス化
- QAとデプロイがボトルネックになりがちだったものをマイクロサービス化で解消
- 国によってAWS、GCPなど使い分けている
利用技術
- Container/Docker
- Kubernetes
- Spinnaker
- Terraform
まとめ
メルカリに限らずKubernetesについて取り上げてる会社が多く事例が沢山聞けて参考になりました。また、それ以外にも知らないサービスがたくさん聞けたのでキャッチアップしようと思います。